ポストカードに顔彩(絵の具)を使い、3種類の書体(楷書・ゆる文字・かな文字)を筆で描いています
クラフトパンチでこがね色の帽子をかぶった妖精さんたちや、葉っぱを作って飾り付けしているので、ぜひ!見てくださいな♪
他にも歌意・解説あり
最後に「わたしのひとりごと」
※画像はクリックで拡大するよ!

草燃ゆる、さしも草が生い茂っている野原をイメージしてみたよ!
葉っぱを摘む妖精さんたち、さしも草はどんな香り?
かいしょであそぼ!

かくとだに えやはいぶきの
さしも草
さしも知らじな 燃ゆる思ひを
歌の意味
こんなにも恋しく思っているのに
あなたに言えずにいる
伊吹山のさしも草が燃えるように…
あなたはご存じないでしょうね
私の激しく燃える
言葉の意味
【かくとだに】
こんなにも~
このように~
【えやは】
反対語の意味を表す
~であろうが、いや~ではない
【いぶき】
伊吹山のこと
現在の岐阜県と滋賀県の境にある山
【さしも草】
お灸に使う「もぐさ」のこと
ゆる文字であそぼ!

歌の解説
詞書(ことばがき)によると…
「女にはじめてつかはしける」と記述がある
藤原実方が思いを寄せる相手に、はじめて気持ちを打ち明けた歌といわれている
「恋に燃える自分の姿」を、もぐさが燃えている様子にたとえて、相手への思いの強さを表している一首である
さしも草とはお灸に使われている「もぐさ」のこと

「もぐさ」の原料はヨモギだよ!
【さしも草】
下の句の「燃ゆる思ひ」に関係している
「思ひ」の「ひ」と「火」は掛詞(かけことば)
【えやはいぶき】
「えやは」は言うことが出来ないという不可能な意味を表す言葉
「いぶき」は「言ふ」と「伊吹」の掛詞(かけことば)
伊吹は伊吹山のことである
【伊吹山】

標高1,377メートル
岐阜と滋賀の県境にそびえる山
不破の関という関所が置かれている場所でもあり、古くから歌によまれてきた土地でもある
伊吹山の名物は薬草で、お灸に使う「もぐさ」の原料になっていた
藤原実方ってどんな人?
藤原実方朝臣
(ふじわらのさねかたあそん)
〔生年未詳~999年〕
朝臣は名前の下に付け敬意を表している
26番の貞信公のひ孫
花山天皇(第65代天皇)、一条天皇(第66代天皇)の時代に仕えていた
一条天皇の目の前で51番の藤原義孝の長男である藤原行成と和歌について口論になり、暴力事件を起こして、995年の正月に陸奥国(東北地方)へ左遷されてしまう
陸奥国に赴任してから3年後
乗っていた馬が倒れ、下敷きになってしまい亡くなったと伝えられている
宮廷でも人気のある貴公子
48番の源重之、52番の藤原道信、55番の藤原公任と親しかった
57番の紫式部が書いた『源氏物語』の主人公、光源氏は藤原実方がモデルといわれている
62番目の清少納言をはじめ、20人以上の女性との交際があったと伝えられている
かな文字であそぼ!

かくと堂二 えや盤いふき農
さしも草
さしも志らしな 燃ゆる於もひを
わたしのひとりごと
「お灸を据える」という言葉がある
身体に良いと言われる針やお灸治療だけど…
悪さをしたら痛い目にあわせるというイメージが強すぎて、怖くてやってみたいとは思わない
わたしが子どものころ、祖母が…
「昔は悪いことをしたら、お灸を据えていたんだよね」
「火傷のあとが残るといけないから、おしりにやるんだよ」
と教えてくれたのを思い出す
明治生まれの祖母の昔のことだから、そうとう昔のことだと思うけど…
今そんなことしたら…
虐待になってしまうよね!
【さしも草】

さしも草はお灸に使う「もぐさ」のことである
原料になっているのは「ヨモギ」

葉の裏側が白っぽく見えるのは、葉をおおう綿毛が光ってみえるからなんだよ!
【もぐさ】

ヨモギを乾燥させ、葉や茎を取り除く作業を繰り返し綿毛だけを残す
この綿毛が「もぐさ」である

熱さも少なく火持ちが良いから、お灸に最適な植物なんだって!
【お灸】
奈良時代
仏教とともに中国から伝えられたお灸

もぐさを肌の上に直接のせ火をつけて燃やすと…
血行が良くなり免疫力が高まる

現在でも伊吹もぐさは有名で、ネット販売されているよ!
でも、わたしは…
ヨモギと言えば、草もちが頭に浮かぶ
やっぱり…
食べる方がいいなぁ
(๑º﹃º๑)ジュル
肌の上で燃やすお灸!
この体感した熱さを、自分の恋心にたとえるなんて…
さすが!
炎のように熱い男、藤原実方!!
そんな熱い男ゆえに、暴力事件を起こしてしまったらしいのだ
一条天皇(第66代天皇)の面前で…
藤原義孝の長男である藤原行成と和歌の話をしている時に口論になり、激怒した藤原実方は行成の冠をうばって投げ捨ててしまうのである
目の前で見ていた天皇は…
「歌枕を見てまいれ!」と左遷を命じたのだった
陸奥国(東北地方)の国司として赴任した実方は…
熱心に歌枕の地を訪ね歩き
古い歌によまれた松を探していたそうだ
※ ―Wikipedia― 藤原実方より要約、参考文献にリンクあり
この逸話は口論相手の藤原行成の日記『権記』で克明に書かれているそうだ
赴任してから3年後
藤原実方が馬に乗り笠島道祖神の前を通った時
乗っていた馬が突然倒れ、下敷きになって亡くなってしまったのだった
人気があった歌人の突然の死
同情する人が後をたたず、数多くの説話が生まれたそうだ
そのうちの1つが…
蔵人頭(くろうどのとう)の位に就けぬまま陸奥国で亡くなった怨念により、スズメに転生し殿上の間に置いてある台盤に飛んで来て、宮中の米を食べ荒らしたという
ヾ(°∇°*) オイオイ!
ツッコミどころ満載の話だけど…
喧嘩の相手である藤原行成が、さっさと蔵人頭に昇進してしまったからなのかもしれない
京都市左京区にある「更雀寺」
別名、すずめ寺
このお寺の境内にある雀塚は、実方の霊を祀った場所だという説がある

現在は可愛いスズメの置物が塚を守ってくれているみたいだよ!
参考文献
【書籍】
1.神作光一 監修
小学生のまんが百人一首辞典
出版社 学研プラス/256頁
発売日2005年12月
2.著書 小池昌代
ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
出版社 河出書房新社/256頁
発売日1017年2月
3.吉海直人 監修
百人一首大事典 ―完全絵図解説―
出版社 あかね書房/143頁
発売日 2006年12月
4.著書 佐佐木幸綱
口語訳詩で味わう百人一首
出版社 さ・え・ら書房/221頁
発行日 2003年12月
5.著書 富谷松雲
(ポケット版)常用漢字準拠
―八体事典―
出版社 有紀書房/400頁
発行日 1993年4月
6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
百人一首
発行所 松魁堂/113頁
発行日 1998年5月
【Webサイトの記事】
1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
藤原実方
経歴・人物・逸話
更新日 2023年7月7日
参照日 2023年10月28日
もぐさ
製法・伊吹もぐさ
更新日 2023年2月6日
参照日 2023年10月28日
2.百人一首を探ろう
藤原義孝
プロフィール・百人一首和歌へ
参照日 2023年10月28日
3.変体仮名を調べる
―五十音順一覧―
参照日 2023年10月28日
【写真】
1.写真のフリー素材サイト
―Photo AC―
ヨモギ