ポストカードに顔彩(絵の具)を使い、3種類の書体(楷書・ゆる文字・かな文字)を筆で描いています
クラフトパンチで、黄金色の帽子をかぶった妖精さんたちや、桜の木や花びらを作って飾り付けしているので、ぜひ!見てくださいな♪
他にも歌意・解説あり
最後に「わたしのひとりごと」
※画像はクリックで拡大するよ!

春がすみ、桜色に染まる山の風景をイメージしてみたよ!
ほんわかピンク色の世界にいる妖精さんたちは楽しそうだね!
かいしょであそぼ!

高砂の 尾上の桜 咲きにけり
外山の霞 立たずもあらなむ
歌の意味
はるか遠く
高い山の峰のてっぺんにまで
桜が咲いているなぁ
人里近くの山の霞よ
美しい桜がかすんでしまうから
どうか立たないでおくれ!
言葉の意味
【高砂】
高く積もった砂
「高い山」という意味
【尾上の桜】
尾は峰、上は頂上のこと
「山頂の桜」という意味
【外山】
人里に近い山
反対語は「深山」
【立たずもあらなむ】
立たないでほしい
ゆる文字であそぼ!

歌の解説
『後拾遺和歌集』の詞書には…
「内大臣 藤原師通の家で酒を飲みながら、遥かに山桜を望むという題で歌を詠む」と書かれている

実際の景色を見てよんだ歌ではないよ!
霞が立つ春の季節
里に近い桜は散ってしまい、遠くの山頂に咲いている桜を眺めている
霞を人にたとえる擬人法を使い
「どうか立たないでおくれ」とよびかけている
上の句は遠くに見える桜
下の句は近くに見える霞
対比することで雄大な景色を表現している歌である
【かすみ&きり】
霞と霧は同じ自然現象で、平安時代より前には区別はなかった
平安時代から「春はかすみ」「秋はきり」と区別されるようになったといわれている


「きり」は気象用語!
「かすみ」は文学で使われるけれど、天気予報では使われないよ!
大江匡房ってどんな人?
権中納言匡房
(ごんちゅうなごんまさふさ)
〔1041~1111年〕
本名は大江匡房(おおえのまさふさ)
59番の赤染衛門のひ孫である
父の大江成衡は大学頭
代々漢学を伝える学者の家系である
漢学の他、政治・和歌など広い分野で才能を発揮していた
4歳で読書を始め
8歳で中国の歴史書『史記』や漢文で書かれた書物を読んでいた
16歳で試験を受けて、トップで合格し文章生になる

文章生(もんじょうしょう)とは…
大学寮で詩文・歴史を学ぶ学生のことだよ!
18歳で官職最高の国家試験に合格
24番の菅原道真と比較されるほどの神童だったといわれている
和歌・漢詩の他
多数の著書を残している
後三条天皇(第71代天皇)
白河天皇(第72代天皇)
堀河天皇(第73代天皇)
三代にわたり侍読をつとめ、お墓には「三帝の師」と刻まれた

侍読(じどく)とは…
天皇に学問を教える学者のことだよ!
1111年
大蔵省(おおくらのつかさ)に遷任
同年11月に71歳で亡くなる
かな文字であそぼ!

高砂農 尾乃へ能 桜 佐き尓介り
外山の霞 多ゝ春もあら那無
わたしのひとりごと
春のほんわかと暖かい日ざし
行楽地に出かけた時に遠くの山々の景色を眺めると、快晴なのにぼんやり霞んで曇っているように見える
それはそれで春っぽいのだが…
「かすみで山が見えないねぇ」とつぶやくと、母は童謡の『さくら さくら』を歌い出す

さくら~ さくら~♬
弥生の空は見わたす限り
かすみか雲か匂いぞ出ずる
いざや~ いざや~♬
見にゆかん
作者は不明
幕末の時代、江戸で子ども用の箏の手ほどきの曲だったらしい
子どもたちが小学生だった時
学校の歌集を見て、昔より童謡や唱歌が少なくなったなと感じたのだが、今でもこの歌は歌集にのっているのだろうか…
そんな春霞の歌をよんだ大江匡房には数多くのエピソードがある
【匡房の誕生】
赤染衛門はひ孫の匡房の誕生に大喜びし、産着を縫い上げ歌を添えて贈っている
赤染衛門のひ孫誕生祝いの歌
雲の上に のぼらむまでも
見てしかな
鶴の毛衣 年古とならば
【歌の意味】
この子が殿上人になるのを
見てみたいなぁ
白い装束を着る日まで
長生きしなければ…

殿上人(雲の上)とは…
天皇の日常生活の場である清涼殿の殿上間に昇ることだよ!
良妻賢母だった赤染衛門は夫が亡くなったあと尼僧になったが、85歳以上のご長寿だったといわれている
実際に匡房は天皇に学問を教える学者になっていることから、曾祖母の願いが叶ったのかもしれない
誰にでも優しく、思いやりのある彼女の人柄が伝わるほっこりピソードなのである
【匡房 VS. 若い女房】
匡房がまだ若く蔵人として宮中で忙しく働いていた頃
頭は良いけれど生真面目だった彼は、若い女房たちにからかわれてしまうのである
御簾の中から和琴を押し出して
「芸などおできになりますまい! 琴でもひいてみなさいよ!」と若い女房に声をかけられる
その時、匡房は…
即興で歌をよみ返事をするのだった
逢坂の 関の彼方も まだ見ねば
東のことは 知られざりけり
【歌の意味】
まだ逢坂の関から先(東の方向)へ
行って見たこともないので
吾妻の琴のひき方なんて
知りません!

吾妻(あずま)は都から見て東の方向を意味するよ!
女房たちは誰一人として返歌することが出来なかったのである
そして、笑いもせず
そそくさと皆たち去ったのだった
そのあとの女房たちの愚痴はすごかったかも
( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
ずば抜けて頭の良かった匡房だけれど性格はちょっと
ウーン( ˘•ω•˘ ).。oஇ
いつの時代も…
学者って気難しい人が多いのかもしれない
参考文献
【書籍】
1.神作光一 監修
小学生のまんが百人一首辞典
出版社 学研プラス/256頁
発売日2005年12月
2.著書 小池昌代
ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
出版社 河出書房新社/256頁
発売日1017年2月
3.吉海直人 監修
百人一首大事典 ―完全絵図解説―
出版社 あかね書房/143頁
発売日 2006年12月
4.著書 佐佐木幸綱
口語訳詩で味わう百人一首
出版社 さ・え・ら書房/221頁
発行日 2003年12月
5.著書 富谷松雲
(ポケット版)常用漢字準拠
―八体事典―
出版社 有紀書房/400頁
発行日 1993年4月
6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
百人一首
発行所 松魁堂/113頁
発行日 1998年5月
【Webサイトの記事】
1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
大江匡房
経歴・作品
更新日 2024年9月6日
参照日 2024年11月15日
2.百人一首を探ろう
権中納言匡房
プロフィール・百人一首和歌へ
参照日 2024年11月15日
3.変体仮名を調べる
―五十音順一覧―
参照日 2024年11月1日
【写真】
1.写真のフリー素材サイト
―Photo AC―
春霞