ポストカードに顔彩(絵の具)を使い、3種類の書体(楷書・ゆる文字・かな文字)を筆で描いています
クラフトパンチで濃緑色の帽子をかぶった妖精さんたちや、魚を作って飾り付けしているので、ぜひ!見てくださいな♪
他にも歌意・解説あり
最後に「わたしのひとりごと」
※画像はクリックで拡大するよ!

冬の朝霧、網代木に鮎が入って行く景色をイメージしてみたよ!
妖精さんは鮎釣りしているのかな?
かいしょであそぼ!

朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに
あらはれわたる 瀬々の網代木
歌の意味
白々と夜が明けるころ
宇治川に立ちこめていた霧が
とぎれとぎれに晴れてくる
その間から
次々と現れる川瀬の網代木よ
言葉の意味
【朝ぼらけ】
夜明けてだんだん明るくなるころ
【宇治の川霧】
宇治川に立つ霧
宇治川は琵琶湖から出て淀川と合流
大阪湾にそそぐ川
【たえだえに】
とぎれとぎれに
【瀬々】
「瀬」とは川の浅いところ
【網代木】
鮎の稚魚を取る網代(しかけ)を
かけておく杭
ゆる文字であそぼ!

歌の解説
詞書(ことばがき)には…
「宇治にまかり侍りける時よめる」と書かれている

侍り(はべり)とは…
身分の高い人のそばに仕えるという意味だよ!
権中納言定頼が、位の高い人のお供をした時の事だったのではないかと思われる
山深い宇治は多くの平安貴族の別荘が建てられた土地で、そこを流れる「宇治川の網代木」は冬の風物詩といわれるほど有名であった
「網代」は氷魚をとるための仕掛け
川の浅瀬に杭を打ち、竹や木で編んだザルを仕掛けたもの


「氷魚」は鮎の稚魚のこと
見た目が氷のように半透明だから、こう呼ばれるようになったみたいだよ!
宇治に一泊した権中納言定頼が窓辺から宇治川を見ると、夜が明けて川の浅瀬に並んだ網代木が霧の中から少しずづ見えて来る景色

時間の流れが感じられる晩秋から冬にかけての、寒い明け方の風景をよんだ歌である
藤原定頼ってどんな人?
権中納言定頼
(ごんちゅうなごんさだより)
〔995~1045年〕
本名は藤原定頼(ふじわらのさだより)
55番の大納言公任の長男である
母は村上天皇(第62代天皇)の孫娘
博学多才で知られた父である藤原公任と同じく、書道や管弦に優れ、容姿端麗の貴公子であった
58番の大弐三位、65番の相模など
女流歌人との恋愛話も多く残されている
60番の小式部内侍の代作疑惑でやり込められたエピソードは有名である
宮中で暴力を受ける事件に巻き込まれたり、言い争いなどで謹慎処分させられることもあった
少し軽薄な性格だったようだ
1044年、病のため出家する
51歳で逝去
かな文字であそぼ!

あさほらけ うち乃川霧
堂え ゝ ゝ 耳
阿ら者連わ多る せゝ農網代木
わたしのひとりごと
宇治の川霧で思い出すのが…
「荒川の川霧」
息子が小学生の頃
ソフトボール大会で荒川の河川敷の運動場に行った時のこと
12月初旬の早朝
ホッカイロが必要なくらい寒かった
しかも…
辺り一面、霧で真っ白なのだ!

グランドはもちろん見えない
試合が開始されるまで、ママ友と一緒に震えながら立ち話をしていた
寒かったけれど
霧に包まれた景色は美しかった
日が昇ると少しずつ霧が晴れて来る
権中納言定頼も霧が晴れて瀬々の網代木が、だんだん見えて来る幻想的な風景を眺めていたのだろう
わたしの場合
だんだん見えてきたのは野球のベースだったけれど…
定頼の父は「三舟の才」と称えられていた大納言公任である
しかもイケメン!

三舟の才とは…
和歌・漢詩・管弦の3つの才能を兼ね備えているということだよ!
息子の定頼も容姿端麗で3つの才能を兼ね備えていて「読経」の名手でもあった
『宇治拾遺物語』に定頼が法華経を美しい声で読み上げる逸話がある
人気のある女性のもとには何人もの貴公子が通って来る
ある夜のこと
小式部内侍と藤原頼宗のデート中に藤原定頼が訪ねて来た
先客があることを知った定頼は、美しい声で法華経を唱えながら去って行く
魅力的な声を耳にした小式部はむせび泣き、先客の頼宗にくるりと背を向けてしまうのだった
小式部内侍の歌を母の代作ではないかとからかって、逆に素晴らしい歌で定頼がやり込められるエピソードは有名だけれど
やっぱり2人は恋人同士で、ヤラセ疑惑が浮上したのも事実だったのかもしれない

定頼自身、父の公任に歌作りをよく手伝ってもらっていたみたいだけどね!
美声で法華経を唱える藤原定家
YouTubeで読経の動画を見たことがあるけれど、ノリノリですごくカッコイイのだ!
(※ ―YouTube― ラップみたいなお経、参考文献にリンクあり)
娯楽が少なかった大昔
現代だとアーティストのライブを聞きに行く感覚だったらしい

イケメンボイスのお坊さんは人気があったみたいだよ!
【やらかしエピソード】
才能に恵まれていたと思いきや
じつは…
ちょい悪貴公子でおっちょこちょいだった?
〔仕事編〕
職場での争いごとにより謹慎処分
役職を競っていたライバルに負けて失望し、朝廷での集合場所にわざと遅刻する
仕事で不正行為を行いバレたら更に隠蔽するなど
ヾ(°∇°*) オイオイ
〔恋愛編〕
ある女性に届けるはずの恋文を、別れてしまった女性に届けてしまった時のこと
藤原定頼の言い訳する歌がある
忘られぬ 下の心や しるべにて
君が宿には ふみたがへけむ
【歌の意味】
忘れられない思いが
心の奥深くにあったのでしょう
自分でもわからないうちに
手引きしてしまい
あなたの宿に
手紙を届けてしまいました
現在でたとえると…
SNSで誤送信してしまったみたいなものだろうか
和歌の才能に恵まれた貴公子だけあって歌の内容が素晴らしい!
間違えておくってしまったとはいえ
こんな歌をもらったら、相手の女性も許してしまうに違いない
5・7・5・7・7
31文字に込められた和歌の言葉
平安歌人たちの言霊パワーに心が震える
参考文献
【書籍】
1.神作光一 監修
小学生のまんが百人一首辞典
出版社 学研プラス/256頁
発売日2005年12月
2.著書 小池昌代
ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
出版社 河出書房新社/256頁
発売日1017年2月
3.吉海直人 監修
百人一首大事典 ―完全絵図解説―
出版社 あかね書房/143頁
発売日 2006年12月
4.著書 佐佐木幸綱
口語訳詩で味わう百人一首
出版社 さ・え・ら書房/221頁
発行日 2003年12月
5.著書 富谷松雲
(ポケット版)常用漢字準拠
―八体事典―
出版社 有紀書房/400頁
発行日 1993年4月
6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
百人一首
発行所 松魁堂/113頁
発行日 1998年5月
【Webサイトの記事】
1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
藤原定頼
経歴・人物・逸話
更新日 2024年4月2日
参照日 2024年6月8日
2.百人一首を探ろう
権中納言定頼
プロフィール・百人一首和歌へ
参照日 2024年6月8日
3.変体仮名を調べる
―五十音順一覧―
参照日 2024年6月8日
【動画】
1.―YouTube―
ラップみたいなお経
【写真】
1.写真のフリー素材サイト
―Photo AC―
鮎の稚魚
朝霧