ポストカードに顔彩(絵の具)を使い、3種類の書体(楷書・ゆる文字・かな文字)を筆で描いています
クラフトパンチで つゆ色の帽子をかぶった妖精さんたちや、桜の花びらを作って飾り付けしているので、ぜひ!見てくださいな♪
他にも歌意・解説あり
最後に「わたしのひとりごと」
※画像はクリックで拡大するよ!

春らんまん!美しく咲きほこる桜の花をイメージしてみたよ!
妖精さんは、桜の花びらを誰に届けに行くのかな?
かいしょであそぼ!

いにしへの 奈良の都の 八重桜
けふ九重に にほひぬるかな
歌の意味
その昔
奈良の都で咲いた八重桜
今日はこの宮中(九重)で
色美しく咲き誇っております!
言葉の意味
【いにしへの奈良の都】
かつて都があり栄えていた奈良の地
【けふ】
「今日」「この日」
【九重】
天皇の住む宮殿(宮中)のこと
【にほひ】
「におい」は嗅覚ではなく視覚表現
ゆる文字であそぼ!

歌の解説
詞書(ことばがき)には…
「一条院の時、八重桜が奈良から宮中に届けられ、その花を題材にして『歌詠め』と仰せつかった」と書かれている

八重桜は奈良の興福寺から宮中へ毎年届けられている献上品で、この品を受け取る役に伊勢大輔が抜擢されたのだった
その時、藤原道長から…
「その花を題にして歌を詠め」と命ぜられ即興でよんだ歌である

当時、天皇に贈り物をささげる時は、歌を添える習慣があったんだよ!
「昔々、奈良の都が栄えていた頃に咲いていた八重桜が、今は一条帝にて美しく咲き誇っています」と現在の宮中の繁栄ぶりをほめたたえる見事な一首であった
【3つの対比】
「八重(桜)」と「九重(宮中)」
「いにしえ(昔)」と「けふ(今日)」
「奈良(昔の都)」と「京(現在の都)」
【九重】
宮中(天皇の住む宮殿)のことである
昔、中国の王宮が門を九重にして囲ったところから、「宮中」や「都」のことをいうようになった
【にほひ】
花の香りではなく、見た目の美しさを表している
嗅覚の場合は「薫る」を使う
伊勢大輔ってどんな人?
伊勢大輔(いせのたいふ)
〔生没年不詳〕
祖父は49番の大中臣能宣朝臣
父は伊勢神宮の祭主を務める大中臣輔親
歴代、大輔の職にあったことから伊勢大輔とよばれるようになった

代々、歌詠み(歌人)の家系でもあるんだよ!
一条天皇(第66代天皇)の皇后に仕える
56番の和泉式部や57番の紫式部をはじめ、多くの女房たちと交流を持っていた
夫は高階成順(たかしなのなりのぶ)
子どもにも恵まれ
誠実で人々からの信頼も深かった夫と幸せな生活を送りつつ、出産後も宮中での仕事を続けていた
夫の一周忌のころ
出家して山里に移り住む
70歳、または80歳の高齢で亡くなったと伝えられている
かな文字であそぼ!

い尓しへ乃 ならの三やこ能
八重さくら
介ふこゝ農へ二 尓ほひぬる可那
わたしのひとりごと
奈良の興福寺から届けられる八重桜は、京都では見かけない珍しい品種だったらしい
【興福寺】

奈良市にある興福寺は、710年に藤原不比等が開いた藤原氏の氏寺である

世界遺産にも登録されている阿修羅像があるお寺だね!
「奈良の都の八重桜」は奈良に咲いている桜ではなく、品種名が「ナラノヤエザクラ」
現在は奈良公園で見ることができる

奈良の県花、市章になっているよ!
他の桜が散った後に咲く遅咲きの桜
だけど…
咲いたと思ったらすぐに散ってしまう
そんな珍しい八重桜
宮中に入ったばかりの伊勢大輔が受け取る役を、先輩の紫式部から引き継いだのだった
新参者だったけれど…
祖父も父も有名な歌人だったから抜擢されたみたいだね!
どんな歌をよむのか注目される中
この歌を披露して歌人デビューを果たしたのだった
歌を聞いた人たちは…
藤原道長をはじめみんなが感動し、宮中全体が鼓のようにざわめいたと伝えられている
宮中で仕えたばかりの新人さんが、即興で作った素晴らしい歌に歓声が上がるのもうなずける
ฅ(º ロ º ฅ)オォッ!!
感激した一条天皇の中宮(皇后)が伊勢大輔に歌をおくっている
中宮彰子の返歌
九重に 匂ふを見れば 桜狩り
重ねて来たる 春の盛りか
【歌の意味】
宮中(九重)に咲き誇る八重桜を見ると
桜の花を求めてしまいます
春の盛りが再び(重ねて)
来たようですね!
桜狩りとは…
山野に桜の花を求めて遊び歩くこと

この歌は紫式部の代作みたいだよ!
職場で仲の良かった人は誰?
家柄がよく期待のホープだった伊勢大輔
紫式部のほうが10歳ほど年上だったけれど、仲が良かったみたいだね
でも、一番仲が良かったのが…
紫式部日記で辛口評価されていた和泉式部だった
男性遍歴で有名なお騒がせ女流歌人だったけれど「初対面の夜、寝ずに語り明かした」という逸話もある
お互い歌のやり取りもしていたそうだ
それにしても…
一条天皇の皇后に仕える女房たち
他にもたくさんの才女がいたそうだ
いろんな揉め事もありそうだね
(ΦωΦ)フフフ…
いにしえの時代から今も変わらず、お花見が大好きな日本人
桜をよんだ代表的な和歌がある
17番の在原業平の桜の歌
世の中に 絶えて桜の なかりせば
春の心は のどけからまし
【歌の意味】
この世に桜がまったくなかったら
春を過ごす私の心はのどかだったのに
桜のせいで心が落ち着かない
ヾ(°∇°*) オイオイ
桜前線の話題が天気予報で出ると、なんだか浮足立ってしまう
今も昔もあるあるだよね!
参考文献
【書籍】
1.神作光一 監修
小学生のまんが百人一首辞典
出版社 学研プラス/256頁
発売日2005年12月
2.著書 小池昌代
ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
出版社 河出書房新社/256頁
発売日1017年2月
3.吉海直人 監修
百人一首大事典 ―完全絵図解説―
出版社 あかね書房/143頁
発売日 2006年12月
4.著書 佐佐木幸綱
口語訳詩で味わう百人一首
出版社 さ・え・ら書房/221頁
発行日 2003年12月
5.著書 富谷松雲
(ポケット版)常用漢字準拠
―八体事典―
出版社 有紀書房/400頁
発行日 1993年4月
6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
百人一首
発行所 松魁堂/113頁
発行日 1998年5月
【Webサイトの記事】
1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
伊勢大輔
経歴・小式部内侍の歌
更新日 2024年2月4日
参照日 2024年4月21日
ナラノヤエザクラ
関連する作品
更新日 2022年7月9日
参照日 2024年4月21日
2.百人一首を探ろう
伊勢大輔
プロフィール・百人一首和歌へ
参照日 2024年1月24日
3.変体仮名を調べる
―五十音順一覧―
参照日 2024年1月24日
【写真】
1.写真のフリー素材サイト
―Photo AC―
ナラノヤエザクラ
興福寺中金堂とナラノヤエザクラ