ポストカードに顔彩(絵の具)を使い、3種類の書体(楷書・ゆる文字・かな文字)を筆で描いています
クラフトパンチで濃緑色の帽子をかぶった妖精さんたちや、雑草を作って飾り付けしているので、ぜひ!見てくださいな♪
他にも歌意・解説あり
最後に「わたしのひとりごと」
※画像はクリックで拡大するよ!

つる草が伸び、雑草が生い茂る寂しい風景をイメージしてみたよ!
落ち葉で遊ぶ妖精さん、つる草で転ばないように気をつけてね…
かいしょであそぼ!

八重葎 しげれる宿の さびしきに
人こそ見えね 秋は来にけり
歌の意味
つる草が幾重にも生い茂っている
この住まいは、とても寂しくて
人はだれ1人として訪れはしないが
それでも…
秋だけはやって来るのだなぁ
言葉の意味
【八重葎】
幾重にも茂っている雑草
建物が荒れ果てた姿を表現する言葉
【宿】
この歌では住居のこと
【人こそ見えね】
人がだれ1人として訪れない
「こそ」は強調の意味
【けり】
今気づいた!という感動を示している
ゆる文字であそぼ!

歌の解説
この歌の宿とは…
100年前、豪華な庭園を持ち、多くの人で賑わっていた14番の河原左大臣(源融)の住居である
しかし…
年月が経ち華やかだった家も草が生い茂り、誰も訪れて来ない寂しい屋敷になってしまった
「荒れ果てた風景」と「秋の物悲しい季節」を重ねてよんでいる
鮮やかな紅葉に感動するのではなく、秋のしみじみとした風情を感じる一首
荒れ果てた屋敷だったが、歌人たちの交流の場となり「あれた宿に秋が来る」というお題でよみあった時の歌だといわれている
【八重葎】
アカネ科のヤエムグラという名前の植物があるのだが、この歌の「やえむぐら」は、雑草がぼうぼうと生い茂る荒れ果てた屋敷の風景を表現している言葉である


アカネ科のヤエムグラも道端でよく見かける雑草だよ!
タネはひっつき虫の性質があるらしい…
恵慶法師ってどんな人?
恵慶法師(えぎょうほうし)
〔生没年不詳〕
出自・経歴は不詳
播磨国(兵庫県)国分寺の講師として、人々に仏典の講義をしていたといわれている
歌人としては…
962年より宮中歌合せで活躍していた
986年、花山天皇(第65代天皇)の熊野行幸に同行した記録がある
40番の平兼盛・42番の清原元輔・49番の大中臣能宣の公家歌人たちと交流があった
かな文字であそぼ!

八重葎 し介れる宿乃 沙飛しき尓
人こ楚み盈ね 秋盤来二希り
わたしのひとりごと
100年前は豪邸だった河原院
鴨川のほとり
京都の東六条に河原院という大きな家を建てて住んでいた14番の河原左大臣
本名は源融(みなもとのとおる)
庭づくりが趣味で、陸奥(東北地方)の名所である「塩釜の浦」の景色をまねた建物をつくり、毎月三十石 (約5.4キロリットル)の鴨川の水を運ばせて造った庭園があるほど豪華だった
そんな素晴らしい河原院だったけど…
源融が亡くなってからは手入れをする人もいなくなって、雑草が生いしげり「八重葎」状態になってしまったみたいだね
『今昔物語』には荒れ果てて幽霊がでるという噂も…
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
この屋敷の一画に源融のひ孫にあたる安法法師が住んでいて、廃園(荒れ果てた庭)を好む歌人たちが「和歌サロン」を作って集まっていたそうだ
なんだか、心霊スポットで和歌をよみあっている感じだね
((((꒪꒫꒪))))
そんな「河原院」でよんだ恵慶法師の歌を紹介するよ!
恵慶法師が河原院で月を眺めた歌
すだきけむ 昔の人も なき宿に
ただ影するは 秋の夜の月
【歌の意味】
大勢集まり騒いでいた
昔の人たちの人影はなく
今はなき宿に影を見せるものは
秋の夜の月ばかりである

昔の人とは…
華やかだった河原院に集まっていた人たちのことだよ!
恵慶法師が河原院でよんだ秋の歌
草しげみ 庭こそ荒れて 年経ぬれ
忘れぬものは 秋の白露
【歌の意味】
草が生い茂り庭も荒れ果て
年月が経ってしまったが
この地を忘れぬものは
秋の白露だけであったよ
荒れ果てた屋敷で、お坊さんたちが歌をよんでいる姿を想像してたから、おどろおどろしい歌を期待していたけれど、普通に風流なものばかりなんだね!
((´∀`*))ヶラヶラ
それでも世間では、お化け屋敷と噂されていた
『今昔物語』の巻27には「河原院に宿泊した男が、妻を鬼に殺された」とう怪談話があるほど、河原院が霊や鬼のすみかと考えられていたようである
その他にも…
能の演目『融』では、旅の僧が六条河原院でまどろむと、夢に融大臣が現れて舞い、夜明けとともに消え去るというものもある
やっぱり…
お化け屋敷のイメージが強いようだね

現在、お化け屋敷のような建物はないが、五条大橋のたもとに「河原院址の碑」が立てられている

京都市下京区にある「東本願寺」の境内には、華やかだった時代の河原院の風情を残した庭(渉成園)を見ることができるみたいだよ!
心霊スポットに自ら行きたいと思わないけれど、怖い話は好きなんだなぁ
子どもたちが小さい頃は「本当にあった怖い話」をキャーキャー言いながら、一緒に見ていたのを思い出す
お化けがでそうな怖い雰囲気の中、恵慶法師さんたちはワクワク、ドキドキしながら歌をよんでいたのだろうか…
陰陽師が活躍していた時代
鬼やら幽霊やら
そして、悪霊に妖怪
魑魅魍魎がたくさんいたに違いない!
今も気づかないだけで、身近にいるかもしれないけど…
参考文献
【書籍】
1.神作光一 監修
小学生のまんが百人一首辞典
出版社 学研プラス/256頁
発売日2005年12月
2.著書 小池昌代
ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
出版社 河出書房新社/256頁
発売日1017年2月
3.吉海直人 監修
百人一首大事典 ―完全絵図解説―
出版社 あかね書房/143頁
発売日 2006年12月
4.著書 佐佐木幸綱
口語訳詩で味わう百人一首
出版社 さ・え・ら書房/221頁
発行日 2003年12月
5.著書 富谷松雲
(ポケット版)常用漢字準拠
―八体事典―
出版社 有紀書房/400頁
発行日 1993年4月
6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
百人一首
発行所 松魁堂/113頁
発行日 1998年5月
【Webサイトの記事】
1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
恵慶
更新日 2022年1月28日
参照日 2023年9月27日
2.百人一首を探ろう
恵慶法師
プロフィール・百人一首和歌へ
参照日 2023年9月27日
3.変体仮名を調べる
―五十音順一覧―
参照日 2023年9月27日
【写真】
1.写真のフリー素材サイト
―Photo AC―
ヤエムグラ・渉成園
河原院址の碑