百人一首(3)柿本人麻呂/あしびきの山鳥の尾の…楷書・ゆる文字・かな文字で描く書道アート

3番・柿本人麻呂の和歌

ポストカードに顔彩(絵の具)を使い、3種類の書体(楷書・ゆる文字・かな文字)をで描いています

クラフトパンチでふじ色の帽子をかぶった妖精さんたちや、山鳥の羽根を作って飾り付けしているので、ぜひ!見てくださいな♪

他にも歌意・解説あり

最後に「わたしのひとりごと」

※画像はクリックで拡大するよ!

秋の夜長、ちょっと寂し気な月夜の晩をイメージしてみたよ!

山鳥の長い尾っぽの羽根で遊んでる妖精さんたちが楽しそうだね♪

かいしょであそぼ!

出典:拾遺和歌集しゅういわかしゅう 恋

あしびきの 山鳥やまどり

しだり

ながながしを ひとりかも寝むねん     

歌の意味

夜になると山鳥は谷をへだてて
オスとメスが別々に眠るという

山鳥の長くたれ下がった尾のように

長い長い秋の夜を、私もたった1人で
さびしく寝ることにしよう

言葉の意味

【あしびきの】
」にかかる枕詞(まくらことば)()

【山鳥】
キジ科の鳥で、オスの尾の長さは
1メートルをこえることもある

【しだり尾】
 長くたれ下がった尾のこと

ゆる文字であそぼ!

歌の解説

これは恋の歌

秋の夜長、恋人と遠く離れた場所にいて「1人で寝るのはさびしいなぁ…」とよんだ歌である

山鳥 ーPhoto ACー

山鳥は昼はオスとメスが一緒にいても、夜は別々に寝る習性を持つといわれている

オスは尾の長さは1メートルをこえるほど長い ということで、山鳥から「秋の夜長」&「ひとり寝」を連想させている

上の句だけで「」が4回繰り返され、音のリズムを整えている

実はこの歌、『万葉集』では「み人知らず」とされているのだが、調べようがないので平安期以降は柿本人麻呂の歌と伝えられるようになった
ヽ(^o^)オイオイ‼

もう1つ…
柿本人麻呂が秋の鳥をよんだ歌

出典:新古今和歌集しんこきんわかしゅう

秋風あきかぜに やまとびこゆる かりがねの

いやとざかり くもがくれつつ

【歌の意味】

秋の風に…

山を飛び越えようとする
雁の鳴き声が遠ざかっていく

雲にかくれながら…

春には鳥の声の美しさ秋には渡り鳥の姿や色・形がよまれているみたいだよ

柿本人麻呂ってどんな人?

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
〔生没年不詳〕)

万葉集』に長歌19首、短歌75首も掲載(けいさい)されている和歌の神様

2番の歌をよんだ持統天皇の時代に、官位は低かったが宮廷歌人として大活躍した人物である

天皇を(たた)える歌や皇族の死をいたむ歌など、数多くの歌をよんでいた

教科書にも載るような有名な人物だが、その一生はほとんど分からず多くの謎に包まれている

かな文字であそぼ!

上段と下段にわけて、かな文字を散らしています
変体仮名:もとの漢字

あし 山鳥やまどりのを

志多しだ越乃をの

那可なか ゝゝなかを ひとりもね

わたしのひとりごと

柿本人麻呂いえば…

教科書に登場するほどの有名人!

歌や学問の神様として、人麻呂さんをおまつりした神社が日本各地に多数あるそうだ

まだ行ったことないけど…
(´-ω-`)ボソッ

こんなにも有名なのに同一人物説があるほど、人生も作品も謎だらけなのだ

ウィキペディアにも『人麻呂の謎』という項目があるぐらいだしね!

ちなみに、同一人物説は誰かというと…

5番の猿丸大夫である
ヽ(^o^)オイオイ‼

彼もまた謎の人物なのだ

ふと、大昔に読んだ本を思い出した‼

人麻呂の暗号』という書籍

もともと万葉集の原文はすべて漢字で書かれている

人麻呂さんの漢文を読むと、漢数字がいろんな歌に散りばめられている

これはいったい、なぜなんだろう…

もしかして暗号なのでは?と読み解いていく内容だったはず

もうすっかり忘れてしまったので、ググってみたら…

人麻呂を韓国語・中国語で読むと… そこには全く別の恐ろしい意味が隠されていた』と本の帯に書かれていた

また読みたくなってしまうキャッチコピーなんだわ!

そんな謎多き人麻呂さんだけど、2番の持統天皇(第41第天皇)のかかえ歌人だったみたいだね

宮廷歌人という役職はないけれど、天皇家だけではなく、皇族の方々をたたえる上げ歌を本人が亡くなるまで作っていたそうだ

天皇家の方々を心から尊敬そんけいしていたからなのか…

それとも、天皇家の情報を歌の中に暗号を入れ、誰かに渡すためだったのか…

今となってはわからない

参考文献

【書籍】

1.神作光一 監修
 小学生のまんが百人一首辞典
 出版社 学研プラス/256頁
 発売日2005年12月

2.著書 小池昌代
 ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
 出版社 河出書房新社/256頁
 発売日1017年2月

3.吉海直人 監修
 百人一首大事典
 ―完全絵図解説―
 出版社 あかね書房/143頁
 発売日 2006年12月

4.著書 佐佐木幸綱
 口語訳詩で味わう百人一首
 出版社 さ・え・ら書房/221頁
 発行日 2003年12月

5.著書 富谷松雲
 (ポケット版)常用漢字準拠
 ―八体事典―
 出版社 有紀書房/400頁
 発行日 1993年4月

6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
 百人一首
 発行所 松魁堂/113頁
 発行日 1998年5月

【Webサイトの記事】

1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
 柿本人麻呂
 人物・歌風・人麻呂の謎
 更新日 2023年3月11日
 参照日 2023年3月31日

2.百人一首を探ろう
 柿本人麻呂
 プロフィール・百人一首和歌へ
 参照日 2023年3月31日

3.変体仮名を調べる
 ―五十音順一覧―
 参照日 2023年3月31日

【写真】

1.写真のフリー素材サイト
 ―Photo AC―
 山鳥

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