落ち葉が舞う季節、木枯らしが吹いている山をイメージしてみたよ!
嵐に吹っ飛ばされないように、妖精さんたち気をつけてね‼
かいしょであそぼ!
歌の意味
山から風が吹くと…
すぐに秋の草木がしおれてしまう
なるほど‼
だから山風を嵐というのだろうなぁ
言葉の意味
【吹くからに】
吹くやいなや、吹くとすぐに
【しをるれば】
「しおる」は草木がしおれて、
ぐったりしてしまうこと
【むべ】
なるほど、いかにも
ゆる文字であそぼ!
歌の解説
「山」と「風」の漢字を組み合わせると「嵐」になるという、「漢字遊び」を取り入れた歌である
「あらし」は「嵐」と「荒らし」の掛詞(かけことば)で、山風の荒々しさを表している
「むべ」はなるほど!という意味
この歌は、漢字遊びを取り入れながら、晩秋の冷たく激しい風の様子を表現している
漢字の部分を離したり合わせたりして遊ぶことは中国で流行し、日本の歌人たちにも影響を与えた
文屋康秀ってどんな人?
文屋康秀(ふんやのやすひで)
〔生没年不詳〕
37番の文屋朝康の父
天武天皇(第40代天皇)の子孫にあたる
三河(愛知県)・山城(京都府)の地方官を務めた
官職は低かったが、清和天皇(第56代天皇)の皇后だった藤原高子に頼まれ、17番の在原業平朝臣や21番の素性法師らとともに歌を作っていた
9番の小野小町とは、恋の歌をおくりあう仲だったと言われ、康秀が三河国(愛知県)へ赴任する時、小町を誘った逸話は有名である
滋賀県東近江市にある押立神社の宮司さんは子孫にあたる
かな文字であそぼ!
わたしのひとりごと
分からない漢字や言葉を調べるとき、電子辞書を使うときもあるけど…
最近はスマホでググる方が多いかな…
いつでも手元にあるしね
わたしが小学校3年生のときに買ってもらった漢和辞典
いろいろな漢字に出会えるのが楽しくて、よく眺めていたのを思い出す
「魚へん」「木へん」に「けものへん」
「ウ冠」「草冠」
耳もとでブ~ンと羽音がするから、虫+文で「蚊」
鳴き声がミョ~ウと聞こえるから、けものへん+苗で「猫」
魚へんのページを見ると、いろんな魚が現れて楽しかったなぁ
この歌は漢字遊びを取り入れてるせいか、覚えるのも楽しいんだよね
今でも中高生は、百人一首の暗記の宿題はあるのだろうか…
わたしの姪っ子が嵐ファンで一生懸命、この歌を暗記していたのを思い出す
ぜんぜん関係ないんけど…
コンパスを漢字で書くと「円規」
円を描く定規ってことだよね!
なるほどって納得してしまう
(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
漢字検定1級で出てくる漢字らしい
ここまで来ると、日常では使わない漢字が出題されるらしくて、クイズを解いているみたいで面白いかもしれないね!
さて…
ここで漢字遊びの歌をもう一首‼
33番の紀友則さんの漢字遊びの歌
【歌の意味】
雪が降ったので
木毎(1本、1本の木)に
白い花が咲いたようです
どれが梅だと区別して
折ったらいいのでしょうか…
漢字遊びの歌として見てみると…
すぐに気づくよね!
「木」と「毎」の漢字を組み合わせると、「梅」という字になる
漢和辞典を眺めていたら、漢字遊びの歌をいろいろ作れるかもしれない
さて、じつは…
このお方も、9番の小野小町さんと交流があるのを知って調べてみたら…
かなり、親密な関係だったようだ
Σ(゚Д゚;エーッ!
年代がぜんぜん違うんじゃないの?と思ったんだけど…
康秀さんが三河国(愛知県)の地方官として赴任する時に、小町さんを誘ったようなのだ
それに対して…
小町さんの返歌
【歌の意味】
こんなに落ちぶれてしまった我が身が
いやになってしまいました
根なし草のように…
誘いの水さえあれば、どこにでも
流れてお供しようと思います
『古今著聞集』などの説話集に、この歌のもとになった話があるみたいだね
(´ε`;)ウーン…
わたしの推察だと…
若い時のイケイケの小町さんじゃなくて、かなり高齢になってからの歌なのかなと思う
そして…
康秀さんの方は、まだバリバリ仕事ができる年齢
そう考えると…
年の差カップルだったのかな?
結局、同行したかは分からないそうだ
容姿を気にしているようだけど、いくつになっても男性に誘われる小町さん!
容姿だけでなく、教養があり、立ち振る舞いも美しかったに違いない
そういう女性は、年を増すごとに美しく輝くのだと思う
参考文献
【書籍】
1.神作光一 監修
小学生のまんが百人一首辞典
出版社 学研プラス/256頁
発売日2005年12月
2.著書 小池昌代
ときめき百人一首(14歳の世渡り術)
出版社 河出書房新社/256頁
発売日1017年2月
3.吉海直人 監修
百人一首大事典 ―完全絵図解説―
出版社 あかね書房/143頁
発売日 2006年12月
4.著書 佐佐木幸綱
口語訳詩で味わう百人一首
出版社 さ・え・ら書房/221頁
発行日 2003年12月
5.著書 富谷松雲
(ポケット版)常用漢字準拠 ―八体事典―
出版社 有紀書房/400頁
発行日 1993年4月
6.編集 千草会/発行者 内山清蔵
百人一首
発行所 松魁堂/113頁
発行日 1998年5月
【Webサイトの記事】
1.フリー百科事典 ―Wikipedia―
文屋康秀
経歴
更新日 2022年11月6日
参照日 2023年5月14日
2.百人一首を探ろう
文屋康秀
プロフィール・百人一首和歌へ
参照日 2023年5月14日
3.変体仮名を調べる
―五十音順一覧―
参照日 2023年5月14日